会見を指定した日

即ち十一月二十二日の夜起りました。
春一は、小夜子の手紙に驚いて、その日の夕方郊外の某所で会見しました。そうしてその辺を約三十分ほど歩いたそうです。それからくわしい話をするため、二人でタクシーに乗って東京から三里ほど隔たっている

Mという所に行き、そこのNホテルに入りました。
彼等がNホテルに着するまでに如何なる事を語り合い、如何なる目的を以てホテルまでわざわざ行ったかということは、勿論二人以外に知っている者はない訳です。従ってその二人の中、小夜子が死んでしまった後は、ただ春一の供述を(そのまま信ずるか否かは別として)兎も角根拠にしなければならないわけです。
二人がタクシーでNホテルに着いたのは午後七時前でした。彼らがもと楽しい時を過ごしていたころ、Nホテルにしばしば行ったことがあるのでホテルの雇人はよく彼らをおぼえていました。雇人に訊しても、ホテル到着の時間は確かに七時前だったのです。
そこで二人は直ちに一室を約束しました。
焼肉の消臭方法 | 亀山社中焼肉市場